平均寿命と健康寿命の差を埋めるのは「筋トレ」

 
皆さんは平均寿命と健康寿命って知っていますか?
 
医療技術の発達で平均寿命が伸びました。寿命が伸びたのは良いことですが、今問題となっているのは平均寿命と健康寿命の差です。

 
平均寿命とは
「0歳における平均余命」のことで、2019(令和元)年の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳です[1]
 
健康寿命とは
「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことをいい、2019(令和元)年の健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳となっています
 
 
平均寿命と健康寿命の差が男性で約9年、女性で約12年となります。
 
日常生活に制限がある、介護が必要な期間が9〜12年もあるということになります。
 
12年間もの間、家族や介護サービスの手助けを借りなければ生活できないということです。
 
・痛みや体力の衰えから、自由に歩けなかったり、着替えやお風呂、トイレを手伝ってもらわないといなといけなかったりするわけです。
 
これは辛いですよね。
だから、できるだけ健康寿命を伸ばす必要があります。健康寿命を伸ばすにあたり、重要なのは運動、食事、睡眠の3つです。
 
今回はこの3つの中でも、運動について話していきます。
 
ここで言う運動は、ウォーキングなどの有酸素運動ではなく、筋力トレーニングです。
 
歳を重ねるごとに筋肉は失われていきますが、失われる筋肉は主に、「速筋」と言われる筋肉です。速筋は瞬発力やパワーを必要とする運動時に使われます。
 
それに対し、有酸素運動のような持久力を必要とする運動時に使われれる筋肉を遅筋と言います。
遅筋は加齢による筋肉喪失の影響を受けにくく、比較的維持されます。
 
※速筋、遅筋と筋肉によって完全に分かれているわけてはなく、筋肉は速筋と遅筋どちらの線維も含んでいます。それぞれの筋肉の役割によって速筋・遅筋の割合が変わります。
 
例えば、太もも前の筋肉である大腿四頭筋は、立ち上がりやジャンプなどパワーを必要とする動作に使われるため、速筋の割合が多くなっています。
 
反対に、姿勢の保持に主に使われるヒラメ筋は遅筋の割合が多くなっています。(弱い力で長く働く必要があるため)
 
 
歳を重ねて、転倒が多くなる理由の一つに速筋の衰えがあります。
つまずいた時、瞬間的に次の一歩がでるか。または姿勢を崩した状態で踏ん張りが効くか。これらは速筋の役割です。
 
健康寿命を伸ばすために、衰えやすい速筋を鍛えられる筋力トレーニングを始めましょう。

一覧ページに戻る