ピラティスはきつ過ぎない、緩やかに始められることから、 運動初心者に人気があります。実際に、 ピラティスは健康増進のための素晴らしい手段だと思います。
しかし、運動初心者の皆さんの第一選択が本当に「ピラティス」 で良いのでしょうか?
先に述べたようなカラダの衰えがあり、 筋力アップが必要な50歳以降の方には、
ピラティスより、筋トレが必要だと言い切れます。 もちろんピラティスも合わせて行った方が良いのは言うまでもあり ませんが、 どちらか一方を選ぶなら間違いなく筋トレを推奨します。その理由を今から解説していきます。
<注意>筋肉量を増やすというと「ムキムキになりたいわけではない。 と思われる方もいるかと思います。でもご安心ください。 筋肉量を増やしてもムキムキな体にはなりません。 その理由も後ほど解説しますので、最後まで読み進めてください。
ピラティスでは明らかな筋力アップ、ましてや「筋肉量を増やす」までは望めない。
ピラティスは、
・インナーマッスルを活性化
・脊柱の柔軟性を高められる
・呼吸を通して自律神経が整う
・自分のカラダへの意識が高まる
など素晴らしいメリットがあります。しかし「筋力をつける」 という点に関しては不十分です。
なぜなら、筋力アップ、さらには筋肉量を増やすためには、 筋肉への負荷と反復刺激が必要だからです。一般的なピラティスで は筋力アップさせるほどの負荷、反復刺激がかからないのです。(すべてのピラティスを指しているわけではありません。当然強い負荷をかけるピラティスもあります。)
これらの理由により、 体力の衰えを感じている50歳以上の方の第一選択には、 筋トレをおすすめします。
インナーマッスル至上主義は間違い⁈
ピラティスが流行り「インナーマッスルを鍛えよう」 という流れができましたが…゛
加齢による筋力低下、筋肉量減少は、 インナーマッスルよりもアウターマッスルの方が顕著にみられます 。
そして、疲れやすさ、姿勢不良、つまずき・転倒、 カラダのたるみ、 太りやすくなったなどの加齢とともに現れる変化も、アウターマッ スルの影響の方が大きいと個人的には考えています。
「インナーマッスル鍛える= 姿勢が良くなる」のか?
確かにインナーマッスルが正常に働くと姿勢はよくなります。 しかし、インナーマッスルを正常に働かせるためには、【アウター マッスルの筋力バランスの偏り】を改善する必要があります。インナーマッスルを鍛えようとしても、筋力バランスの偏りや、 柔軟性低下により骨格が正常な配列をしていないと、 インナーマッスルは正しく機能できないからです。インナーマッス ルを鍛えるより先にやるべき重要なことがあります。
※筋力バランスの崩れとは
筋力の弱いところ、強いところに極端な偏りがでること。( 筋肉の柔軟性が不足することも含め)
骨格は筋力の強い方、硬い方に引っ張られる。
よく使われる間違った考え方
そもそも上記のような考え自体が間違いです。カラダを動かす際、 インナーマッスルは関節を安定させるため、 アウターマッスルに合わせて働いています。そこに筋トレ、 ピラティスの違いはありません。筋トレでも正しくカラダを動かせばインナーマッスルは機能するた め、インナー、アウターどちらも鍛えることができます。
筋トレへの誤解
筋トレへの誤解をされている方が多いため、 その誤解を解いていきたいと思います。
誤解① 筋トレはムキムキになる
「筋肉がついて肩幅が広くなったり、足が太くなったりするのが嫌…」
そのような理由から筋トレを避けている女性もいます。 しかし実際のところ、女性は「男性ホルモン」が少ないため、 筋肉が太くなるほど付くことはありません。( 太くなった原因のほとんどは体脂肪)そうは言っても、 少し筋肉が付いただけでも気になる部位もありますよね。 例えば肩などがそうです。当店では、お客様の希望をお聞きし、 筋肉をつけたくない部位を避けてトレーニングを行いますので、 心配ありません。お尻や背中、お腹などを鍛えて、 筋肉量が増えてもムキムキにはなりません。 むしろメリハリができて女性らしい体になります。
②筋トレは痩せない。ピラティスは痩せる
「ピラティスはインナーマッスルが鍛えられ、 代謝が上がって痩せる。」また「 有酸素運動で消費が高いから痩せる。」そして、「 筋トレは無酸素運動だから痩せない。」 たまにこのような記事をみかけます。( 書いているのは大抵ピラティススタジオや広告ですが…笑)ここにも誤解があります。 そもそも太るか痩せるかは消費エネルギーと摂取エネルギーの収支 で決まります。 つまり消費カロリーを高めるほど痩せやすくなります。
1時間あたりの消費カロリーは、 ピラティスより筋トレの方が高いです。 有酸素運動かどうかは関係ないのです。
また、長期的に「太りにくいカラダ」 になるためにはアウターマッスルを鍛える必要があります。
インナーマッスルを鍛えると、代謝があがり( 消費カロリーが増え)、太りにくいカラダになる。 という情報を目にしますが、
実際はインナーマッスルは筋肉の大きさが小さいので、 消費カロリーへの影響は極わずかです。アウターマッスルは大きい ため、筋肉量が1kg増えることで消費カロリーは1日30〜 50kcal増えると言われています。インナーマッスルが常に働き、姿勢がよくなり、 代謝が上がるというのも全く根拠がありません。やはり痩せやすいカラダを作るには、「筋トレ」 が必要だと言えます。
③筋トレはキツイ
「筋トレはキツい」これは人それぞれ感じ方も違いますし、 トレーナーによっても違うため否定はできません。
筋肉を成長させるためには筋肉への刺激が必要なため、 決して楽とは言えません。しかし、当店では初心者の方が「 辛過ぎない」ための配慮を行います。 体力に合わせて負荷を設定するのはもちろん、「 ラストの追い込みを行わない」「休憩を長く取る」など、 辛過ぎないよう工夫しています。実際に通いのお客様は「今まで続かなかったという方」「 94歳と高齢な方」が何年も継続し、 カラダが変わってきています。
運動初心者の方が、ピラティスを選ばれる理由に「 ゆるやかに始められるから」という理由があると思います。 カラダのメンテナンスや調整が目的なら、 それで良いとは思いますが、筋力アップを目的とする場合、 それでは不十分です。
お気付きのように「ゆるくても筋力がつく」 といったそんな魔法はありません。 筋力がつく条件はヒトはみんな同じです。「 今の筋力を超える刺激」が必要です。
「比較的ゆるい、楽にできる」ということは、 自分の今の筋力でできることなのです。つまり筋力はつかず、 良くて維持ということになります。
誤解④ 体を痛める、体のバランスが悪くなる
これは間違いではなく、がむしゃらに鍛えればカラダのバランスは悪くなりますし、痛める危険性があります。 ピラティスにも言えることです。
鍛えないといけない部位は人それぞれ違います。当店では、バランス良く整ったカラダを作るため、姿勢・柔軟性・ 筋力・バランス能力など細かくチェックし、 鍛える部位を見極めていきます。トレーナーは体に詳しい理学療法士であり、 体の見極めを得意としています。
また、 人によっては筋力よりも柔軟性を高めることの方が重要度の高い方 もいます。そのような方のために、 自身で行えるストレッチの指導にも力を入れています。
いかがだったでしょうか?
運動初心者の方には筋トレがおすすめですが、 ピラティスが体に良いという事実も間違いではありません。しかし時間・体力は限られています。 限られた資源なのかで自分のカラダに一番必要なものを選んで頂きたいと思って います。自分には筋トレが必要だと思われた方、 ぜひ一度体験を受けてみてください。ご予約お待ちしております。
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