こんにちは。
大阪市阿倍野区にある女性専門パーソナルトレーニング
【graceful帝塚山】トレーナーの金物谷です。
今日は、猫背と呼吸の関係について書いていきます。
当店では、パーソナルトレーニングだけではなく、ピラティスのグループレッスンも行っているのですが
ピラティスでは、胸式呼吸という肋骨をしっかり動かす深い呼吸を行うのですが、猫背姿勢で背骨の硬い方は、かなり肋骨が動きにくく、あとでも説明しますが、呼吸時に肩や首に力が入りすぎてしまい、首肩コリに繋がります。
「猫背姿勢、背骨の硬い方、肩こりがひどい方、呼吸の浅い方」この記事をきっかけに自分の呼吸を見直してみてください。
1、猫背だと肋骨が動きにくい
猫背、つまり胸椎の丸みが強くなると、肋骨は下向き回転し胸郭が閉じた状態になります。
呼吸時は、肋骨が上向きに回転し胸郭を開いていくことで、肺がしっかり膨らむ深い呼吸ができます。
しかし、猫背で胸郭が閉じた状態が長く続くと、肋骨の間にある筋肉【肋間筋】が硬くなり、肋骨の動きが悪くなり、浅い呼吸しかできなくなります。
胸郭とは…肋骨で囲われた鳥かご状の胸部の骨格を言います。
肺や心臓を守り、底には横隔膜が付いています。
さらに、猫背になると【前鋸筋】や【大胸筋】などの肋骨に付着する筋肉が硬くなります。
(詳しくは過去の記事をご参考に。)
これらの硬くなった筋肉は肋骨の動きをさらに悪くします。
2、肋骨が動きにくいことで起こる首・肩の緊張
上記のような要因により、猫背姿勢では、リラックスした深い呼吸が行いにくくなります。
肋骨の動きが悪くなり、横隔膜や肋間筋などの呼吸に関わる筋肉が働きにくくなることで、安静時の呼吸ではほとんど働いていない肩や首の筋肉を働かせる呼吸になっしまい、それがさらなる肩や首のコリの悪化に繋がります。
「安静時」と書いたのは、たくさんの酸素の取り込みが必要な「運動時」には肩・首の筋肉も働くためです。
→全力疾走した時を思い出してみて下さい。肩で息をしますよね。運動時だけなら正常な反応ですが、安静時にもリラックスした呼吸ができなくなるのは問題です。
このような肩や首を緊張させる浅い呼吸は、たくさんの方にみられます。実際に鏡を見ながら呼吸をしてみると分かります。
【肋骨の動きが悪い方の呼吸】
動きを補うように、吸う時に肩をすくめるように上がってしまったり、首の前・横にある筋肉が浮き上がってしまっています。
猫背と浅い呼吸の弊害。横隔膜の機能低下
猫背により肋骨の動きが悪くなる。呼吸が浅くなる。
↓
呼吸に首や肩の筋肉を使う。
↓
横隔膜がしっかり使われず、機能が低下する。
※ここでは簡単に書いて省いていますが、猫背で起こる胸郭の形の変化も横隔膜の機能に影響を与えます。
横隔膜は呼吸をするときに働くというのは皆さんもご存知だと思いますが、
横隔膜にはほかに重要な働きがあるのをご存知でしょうか?
意外と知られていない横隔膜の呼吸以外の働きとは?
先に答えから言うと、【体幹を安定させる】という働きです。
横隔膜は、コアを構成する筋肉の一つで、コアを構成する他の3つの筋肉と一緒に働くことで、お腹の圧を高め、背骨(腰椎)を前から支え、腰をストレスから守ったり、上半身と下半身の力の伝達をうまく行えるようにします。
皆さんも重いものを持ち上げる時に無意識に息を止めますよね?あれは、お腹の圧を高めることで腰をしっかりと前から支え、力を出しやする反応です。
また、腰痛の方がするコルセットと同じですね。腰痛持ちの方がコルセットを付けると痛みなく動けたりするのは、この仕組みです。
<コアを構成する筋肉>
横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋
これらの筋肉は、画像からもわかるように上下・前後左右からお腹を囲うように存在し、バランスよく働くことで腰椎を安定させます。
胸椎は前方に肋骨で作られる頑丈な胸郭があるため、構造的に安定していますが、腰椎は前に内臓があるだけで、骨格での支えはありません。この不安定な部分を風船のように圧を高め、前方から支えているのが、コアというわけです。
これら4つの筋肉がしっかり機能しないと、お腹の圧を高め腰椎を安定させることができません。
うまく機能しないと、
①腰痛
②ポッコリお腹
③姿勢が悪くなる などに繋がります。
少し話がそれましたが、コアの1つである横隔膜をしっかり働かせるには
「肋骨をしっかり動かせるように柔軟性を高め、横隔膜が機能できる状況を作ることが大切」です
肋骨が硬いと、猫背をより強固なものにしてしまい改善が難しくなります。猫背改善のためにも肋骨をしっかり動かす正しい呼吸、エクササイズが重要になります。
肋骨の動きを高めるエクササイズをご紹介します。動画の説明では、「胸椎の柔軟性を高める…。」と言っていますが、肋骨にも同様に効果があるので、ぜひお試しください。