猫背を肩甲骨から改善。簡単にできるストレッチ&筋トレ

こんにちは。

graceful帝塚山 

パーソナルトレーナー・理学療法士の金物谷です。

 

 

こちらの記事では、猫背の改善方法を肩甲骨に着目して書いていきます。

「肩こりをなんとかしたい…」

「姿勢が悪いのをなんとかしたい…」

このようなお悩みをお持ちの方のために書きました。改善のためのストレッチ、筋トレ動画、生活での注意点を載せていますので、ぜひ実践してみて下さい。

 

 

1、猫背になることで起こるデメリット

次のようなデメリットがあります。

肩こり、ひどい場合は頭痛
五十肩、肩関節周囲炎
頸椎症(首の骨の変形)
腰痛、脊柱管狭窄症
自律神経の不調 (冷え性、気分の落ち込み、イライラなど)

などを引き起こします。

また、自信がなさそうに見えるなど見栄えにも影響します。スタイルが良くて、おしゃれでも猫背だと印象が全く変わります。非常に勿体ないです。

「肩こりくらい誰でもあるよね。」なんて後回しにしてしまいがちですが、放っておくと肩の痛み、首や腰などの脊椎の変形につながる可能性があるので早めに対処しましょう。

 

2、なぜ猫背になるのか?
大きな原因として、生活上の癖があります。

椅子に浅く腰掛けて長時間のデスクワーク、またはスマホの使用。その他、家事などの立ち仕事も当てはまります。

経験から言うと、ひどい猫背は筋力の弱い女性に多い印象があります。

生活上の癖などから姿勢は崩れ、よく使われる筋肉・使われない筋肉ができることで筋肉のバランスは崩れ、徐々にその差が大きくなっていくことで起こります。

 

3、猫背ってどういう状態? 

簡単に説明すると、「背骨の中でも胸の高さにある胸椎という部分が、正常より丸くなった状態。」です。

もう少し詳しく説明します。「そんな説明いらんから、早く治し方教えて」という方は飛ばして下さいね。

ヒトの体は、1個ずつの背骨(椎骨)が積み重なり脊柱を形成します。脊柱は上から頚椎、胸椎、腰椎、仙骨からなり、全体でS字の弯曲を描きます。

猫背と特に関係の深い胸椎は12個の椎骨からできており、胸椎全体でゆるやかな前方へのカーブ(後弯)を描くのが理想とされています。

猫背の場合は、「胸椎のゆるやかなカーブが破綻し、主に胸椎上部~中部の丸みが強まった状態」を言います。

4、胸椎と肩甲骨、肩関節の関係

猫背の方は、胸椎が丸まっているだけでなく、肩甲骨が開いて、さらに前に傾いています。(肩甲骨の外転と前傾)さらに、肩関節は内向きに捻れて(肩関節の内旋)、巻き肩になっています。

これには、【運動連鎖】というものが関係しています。

運動連鎖とは?  

「ある関節の運動が隣り合う関節に影響を及ぼすこと。」

 

これだけだとよくわからないので、猫背の例で説明すると、

胸椎屈曲(丸まる)⇆肩甲骨外転(開く) 

胸椎伸展(反らす)⇆肩甲骨内転(閉じる)

というように、胸椎の運動が肩甲骨の運動に影響を与え、肩甲骨の運動が胸椎に影響を与える。

胸椎を丸めたら肩甲骨は開くし、肩甲骨を開いたら胸椎は丸まるという関係です。

ほとんどこのような一定のパターンにはまり、全身に存在します。(関節が硬く制限があったりすると当てはまらないこともあります。)
反り腰の人は、ひざのお皿が内向いてる人が多いです。詳しくは説明しませんが、それも運動連鎖。

猫背を治すには、ただ背骨を伸ばすだけでは不十分です。「開いた肩甲骨をしっかり閉じて正常な位置に戻すことができれば、胸椎も理想の弯曲を取り戻せます。」

5、開いた肩甲骨、内巻きの肩をどうやって改善するの?

肩甲骨が開いた状態だと、肩甲骨を開く側の筋肉が短縮し硬くなっており、反対に閉じる側の筋肉が伸ばされ筋力が弱くなっています
なので、肩甲骨がちょうど良い位置に戻るように筋肉のバランスを整えていきます。

短縮した筋肉はストレッチで緩めて伸ばし弱っている筋肉を鍛えてあげる必要があります。
肩でも同じです。

 

6、猫背改善に重要!ストレッチ・筋トレが必要な筋肉

【ストレッチが必要な筋肉】

ストレッチは筋肉を伸ばした状態で、20〜30秒ほど伸ばします。

前鋸筋

肩甲骨の裏側〜肋骨まで付着している筋肉です。

硬くなると肩甲骨が開いてしまいます。猫背の方は硬いことが多いです。

 

大胸筋、小胸筋

巻き肩の原因になる筋肉です。

 

広背筋

こちらも巻き肩の原因になる筋肉です。背中は普段意識しにくいのでしっかり伸ばしましょう。

【筋トレが必要な筋肉】
大小菱形筋、僧帽筋中部

猫背で弱くなりやすい筋肉です。動画ではダンベルを持っていますが、500mlのペットボトルなどでも大丈夫です。

 

1セット15回×3〜5セット行いましょう。

※あまり重いおもりで行うと、違う筋肉でかばってしまうので注意してください。

 

6、普段の生活で気をつけるポイント
いくら改善のストレッチや筋トレを頑張っても、日常生活で長時間背中を丸めた悪い姿勢でいたら、猫背は良くなりません。

生活では次のようなことに気をつけましょう。
①デスクワークやスマホ使用時は長時間同じ姿勢でいないように、途中休憩を入れ姿勢を変える。

一度立ち上がり、背骨を反らし伸びをしましょう。

②椅子に深めに座り、骨盤が起きる(前傾)ようにする。
骨盤を起こすことで背骨は理想の弯曲を保ちやすくなります。

 

<おすすめの方法>

「椅子に深く腰掛け、背もたれ(ちょうど腰の高さ)に丸めたバスタオルを挟む」と、腰に適度な反りができ骨盤も起きるため、猫背姿勢を防ぐことができます。

座っていて猫背になっているとき→ ×お尻の位置が浅く骨盤が寝て背骨全体で丸くなっている。

③パソコンやスマホを見る位置を高くする。うつむくと丸くなります。

 座っているときも、立っているときも少しあごを引いて頭が胸郭の真上にくるように意識すると良いです。

また、普段から肩甲骨を少し寄せる意識をもつことも大切です。
しかし、寄せようと意識し過ぎて、力が入り肩甲骨があがっているパターンや(肩をすくめる感じ。)、腰が反ってくるパターンもありますので注意しましょう。

猫背の改善には、肩甲骨の位置を正すことが重要だと理解していただけたでしょうか?
今回は肩甲骨に着目し書かせていただきましたが、肩甲骨は普段の生活でも意識して動かすことが少ないため、肩甲骨の位置異常があって、動きが硬くなっている人も多いです。この記事をきっかけに、ぜひ肩甲骨のストレッチや筋トレを始めてみてください。

 

姿勢が気になる方はこちらの記事もご参考に。

あなたの姿勢はどのタイプ?姿勢タイプ別改善法

 

 


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