「運動不足でお腹の脂肪が気になってきたな…よし!明日から始めるか。」
こんな風に思い、ダイエットを決意した時、皆さんは何から始めますか?
食事制限?
有酸素運動?
筋トレ?
ある調査によると
「食事に気をつける」というのが1位で、次に「ランニング・ウォーキングなどの有酸素運動」が続くそうです。
確かに、有酸素運動は日頃運動不足の方でも行いやすく、道具なしでどこでも行えるので取り入れやすいのかもしれません。それに、有酸素運動と言えば、「脂肪燃焼」や「生活習慣病予防」といった健康的なイメージがありますよね。
今まで当たり前のように勧められてきた有酸素運動ですが、本当に効果的なんでしょうか?
この記事の結論から言うと、
ダイエットを目的とした場合、有酸素運動は効果的と言えません。 自宅でダイエットするなら、「有酸素運動」より「筋トレ」のほうが効果的です。
パーソナルの指導をしているとよくお客様から
「有酸素もやったほうが良いですか?」と聞かれるのですが、
基本的には「必要ありませんよ。もし趣味でされるのであればやって頂いても大丈夫です。」とお答えします。
【自宅ダイエット】に有効なのは、筋トレで、有酸素運動が必要ないと考える理由
⑴時間効率が悪すぎる
1時間行なっても消費カロリー200〜300kcalほどです。ウォーキング1時間の消費カロリーは、ご飯を少し減らすだけで補えます。より効率的ですよね。
有酸素運動を入れて、その分食べながらダイエットしたい。という方もいるかと思いますがあまりオススメしません。
大体の方が、有酸素運動で消費した以上に食べてしまい、有酸素の意味がなくなってしまうからです。
ダイエットで体脂肪を減らすのは食事制限だけで十分です。
⑵理想の体作りに必須である「筋肉量のアップ」が期待できない
まず、理想の身体とは
人によって多少違うと思いますが、一般的には
「体脂肪が少なく、筋肉量が多い引き締まった身体」ではないでしょうか?
そして、筋肉量が多いということは、代謝が高く比較的太りにくい身体です。
ウォーキングなどの有酸素運動には体脂肪を減らす効果はありますが、筋肉量を増やす効果はありません。(高齢者など、かなり筋力の弱い例を除いて)
それどころか、やり方によっては筋肉量を減らしてしまう可能性すらあります。
有酸素運動の取り入れ方を間違えると筋肉量を減らし、太りやすい体質を作る
ダイエットの失敗によくある例ですが、
「過度な食事制限+有酸素運動」
これは、最悪です。皆さんはやったことないですか?
食事制限を行うと、当然身体はエネルギー不足になります。
そこから、さらにエネルギーを消耗する長時間の有酸素運動を行うことで、
身体はエネルギー不足を補うために、筋肉を分解して、アミノ酸をエネルギーとして使いはじめます。
もちろん体脂肪もエネルギーとして使うので体脂肪も減りますが、筋肉量が減るため間違いなくリバウンドします。
元に戻るどころか、以前より筋肉量が減っているので太りやすい体質になり、始める前より状況は悪化します。
確かにこの方法では、体重が減るのは最速です。筋肉分の重量も減るので。
でも皆さんのダイエットの目的は、
引き締まった身体であって、体重を減らすことではないですよね?
そうであれば、この方法はやめましょう!有酸素運動より、筋トレを行いましょう!
【自宅ダイエット】に必要なのは食事制限と筋トレ
筋トレにより筋肉量が増えることで
①シルエットが整う
「食事制限+有酸素」を行った場合と、「食事制限+筋トレ」を行なった場合を比べると、明らかに筋トレを行なった場合の方が体にメリハリがでて綺麗に見えます。
か細く身体のラインが真っ直ぐよりは、メリハリがあった方が洋服の着こなしも良くなります。
②消費カロリーのアップが期待できる
筋肉量が増えると、基礎代謝に加え、活動代謝(運動による消費カロリー)がアップします。
1日の消費カロリーが増えるということは、その分食べても太りにくいということになります。
「同じ量食べていても若い頃は太らなかったのに…」
こんな風に思ったことないですか?
これは、若い頃より筋肉が減るなどして、代謝が落ちたことで起こります。食べても太りにくい身体を取り戻しましょう。何歳からでも筋肉は増やせます。
⑶筋トレの効果を阻害する可能性がある。
これは、「食事制限+筋トレ」に「有酸素運動」を追加で行う場合として考えて下さい。
有酸素運動は、筋力アップ・筋肉の合成を阻害するという研究があります。
筋肉の合成が高まる→筋肉量増える 筋肉の分解→筋肉量減る とシンプルに考えて下さい。
筋力トレーニング後は、筋肉の合成が高まった状態がしばらく続きます。
しかし、有酸素運動を行うことで持久力を高める仕組みが働き、その働きが筋肉の合成を阻害してしまい
せっかく筋肉量アップのために筋トレを行なっても、その効果を十分に活かせないということになります。
非常に勿体無いですよね。
【自宅ダイエット】に有酸素運動は100%必要ないのか?
いえ、有酸素運動が有効な場合もあります。
どんな場合に有効か?
基礎代謝が低く、なおかつ日中の運動量が少ない方、
つまり1日の消費カロリーが極端に低い女性がダイエットをする場合です。
体重の増減はカロリー収支で決まり、痩せるためにはカロリー収支をマイナスにしなければなりません。
消費カロリー > 摂取カロリー カロリー収支マイナスの状態(=痩せる)
そして、上記のように1日の消費カロリーが低い方が、減量のための食事制限を行う場合、
かなり低めのカロリー設定にしなくてはいけなくなります。
例えば、1日の消費カロリーが1400kcal程度の女性が、1ヶ月に2kgの減量を行うとします。
すると、設定する1日の摂取カロリーは、900kcalほどになります。
900kcalなどの低いカロリー設定では、食べられるものも偏りやすく、栄養バランスが崩れやすいため、
有酸素運動により1日の消費カロリーを増やし、カロリー制限はしつつも、バランスの良い食事ができるようにします。
先程の例だと、
元々の消費カロリー1400kcalに、有酸素運動1時間+200kcal
★1日の消費カロリーが1600kcalになる
そして、2kgの減量でも1100kcalの食事が行えるため、栄養のバランスが保ちやすくなります。
このような使い方は良いかと思います。
それでも、筋トレをもう1日追加できるなら筋トレを増やす方が効果的だと考えます。
すでに筋トレを週3回やっている。とか通勤途中で有酸素運動が行いやすい。などの理由があれば有酸素運動を入れてみるのが良いかと思います。
【自宅ダイエット】有酸素運動を行う時の注意点
⑴筋トレ直後に有酸素運動を行わない
筋肉合成を阻害しないようにするためです。筋肉の合成は筋トレ後、24〜48時間以上持続すると研究により分かっています。筋トレの効果を活かすためにも、筋トレ直後、翌日は避けた方が良さそうです。筋トレの後すぐに有酸素運動を行わないよう注意して下さい。
⑵できるだけ低負荷の有酸素運動にする
ウォーキングなど筋肉に負担のない程度にして下さい。負荷が強いと筋トレ後の筋肉の回復を阻害する可能性があります。
⑶タンパク質をしっかり取っておく
先述したようにダイエット中の有酸素運動は筋肉が分解されやすくなります。
筋肉の分解を少しでも抑えるには、血中アミノ酸濃度を高く保つこと、つまりタンパク質を、しっかり取っておくことが必須です。
有酸素運動を行うメリット
散々、有酸素運動は必要ないと書いてきましたが、もちろん良い点も沢山あります。
その代表的として、リラックス効果があります。
有酸素運動は、外で行うことでリラックスできたり、適度に血流が良くなり、疲労回復が期待できたりもします。
ストレスを感じた時、煮詰まった時
自然の多いところを歩いてみて下さい。気持ちがスッキリするはずです。